ところで、使ってしまえば枯渇してしまう化石エネルギーに対して、太陽光、風力などの再生可能エネルギーが注目され、将来を担うエネルギーとして期待されています。
しかし、エネルギー源別の世界エネルギー生産比率(1998年)をみると、風力が0.04%、太陽光が0.009%、合わせても僅か0.05%にすぎないのです。ちなみに、石油37.5%、石炭21.8%、天然ガス21.1%、原子力6.0%と続いています。
こうした厳しい現実も知っておく必要があります。太陽光、風力によるエネルギー源の割合がまだ低いのは、化石燃料に比べて競争力がないからです。これまでのところ、公的な資金と税制優遇策によって実現させた数値なのです。
でも、現状の数値だけをみてガッカリすることはありません。太陽が地球に投入しているエネルギー量は莫大で、全世界のエネルギー消費量の約7,000倍にもなります。こんなエネルギー源はどこを探してもないことは明らかであり、しかも無尽蔵、タダなのです。問題は、いかに経済的に見合うかたちで、太陽エネルギーをキャッチできるかということです。
架空の話ではありますが、一辺469kmの正方形のスペースを太陽電池で覆うと、全世界のエネルギー需要が賄えるといわれています。この試算の根拠は太陽エネルギーの平均流入量を300W/m2とし、太陽電池の効率を20%とします。
全世界で使われているエネルギーは約410EJ(エクサジュール、エネルギーの単位)なので、これだけのエネルギーを太陽電池でキャッチするには、約22万km2のスペースがあればいいというのです。この面積を正方形にして換算すると一辺が469kmになります。
469kmというと、東京から大阪位までの距離なので、確かにとてつもなく大きな正方形といえます。しかし、逆にそれくらいの面積に太陽電池を敷き詰めれば、全世界のエネルギーが賄えるというなら、大したことないじゃないか、という気にもなります。
このイメージした正方形を、灼熱の太陽が照っている以外に何の取り柄もない(こんな表現は当地の人に怒られるかのしれないが)サハラ砂漠に持っていくのは、とても素晴らしいアイデアではないだろうか。
この世界最大の砂漠の面積は約1,000万km2といいますから、その正方形が45個も入ってしまいます。それなら、2、3個と思いたくなるくらい広いのです。とはいえ、もしこのプロジェクトが採用されたとしても、太陽光発電所を一箇所に集中させたりはしないでしょう。テロリストに攻撃されたら終わりですから。
いずれにしても、太陽光発電が化石エネルギーに負けないくらいの価格競争力を持つようになれば、架空のプロジェクトも夢物語でなくなります。
CO2削減に投入されるべき先進国の資金を国際レベルで集中させ、太陽光、風力など再生可能エネルギー開発に特化させる方が、より早く地球温暖化問題が解決できるという意見もあるくらいです。
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