充填断熱施工(防湿層別張り)マニュアル

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断熱部位から見る

グラスウール充填断熱の標準施工法を断熱部位ごとに解説いたします。
ご覧になりたい下記の断熱部位をクリックしてください。

屋根 天井 壁 浴室周りと土間床 細部 開口部周り 外気に接する床 下屋 間仕切り壁 一般の床 筋交い部 真壁 剛床 床と壁の取り合い部   屋根   間仕切り壁   間仕切り壁   開口部周り 浴室周りと土間床 天井 壁 外気に接する床 一般の床 床と壁の取り合い部 下屋
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施工手順から見る

【1】~【5】の手順で断熱/防湿施工を行います。ご覧になりたい手順の施工をクリックしてください。
断熱工事の前に、あらかじめ床下地盤面の防湿処理を行います。

CLICK CLICK 手順1 胴差・土台先張りシートの施工 (1)土間床の断熱施工例 CLICK CLICK 手順2 1階床の断熱施工 (2)1階床の断熱施工例:根太+大引断熱 CLICK (3)外気に接する床の断熱施工例:根太乗せ掛け断熱の場合 CLICK 手順3 外壁の断熱施工 CLICK CLICK (4)下屋の断熱施工例:先張りシートを用いた場合 CLICK CLICK 手順4 天井の断熱施工 (5)天井の断熱施工例:天井断熱 CLICK (6)屋根の断熱施工例:屋根断熱 CLICK (7)その他の細部処理

 手順1:胴差・土台先張りシートの施工

 施工方法

防湿気密フィルムは、JIS A 6930に適合する厚さ0.2mm以上の
ものを推奨します。

[胴差先張りシートの施工]

防湿気密層は、切れ目なく連続して施工する必要があります。
根太工法においては床根太の設置後では、連続した防湿気密
フィルムの施工ができなくなるため、床根太と土台・胴差の取
り合い部分にあらかじめ防湿気密フィルムを張っておきます。
この部分のフィルムを「先張りシート」と呼びます。
1) 先張りシートは、床根太の施工前に土台・胴差側にタッ
カーで留めていきます。
2) 床根太の端部は、土台・胴差に乗せかけるのではなく、先
張りシートの上から根太掛けを取り付けて、それに乗せるよう
にします。

[土台先張りシートの施工]

土台部分の先張りシートは、壁内部に床下の冷たい空気が入ら
ないための気流止めの役割も兼ねています。土台部分の先張り
シートは、幅30cm程度のものを使用します。根太の施工前に土
台側にタッカーで留めていきます。シート下端は、シート押え
材または根太掛けで土台とはさみ付けて押さえます。

1階床と外壁の取合い部分
土台先張りシートの例
胴差先張りシート梁貫通部の処理
胴差先張りシートの例
2階床と外壁の取り合い部
防湿気密フィルム 気密テープ

 手順2:1階床の断熱施工

 施工方法

[土台・大引間の断熱施工]

土台・大引に断熱材の受け材を取り付けた後、大判の床用グラ
スウールボードを土台・大引間に充填します。

[根太間の断熱施工]

床用グラスウールボードを根太間に施工します。断熱材に付属
の防湿層がある場合は、防湿層を室内側に向けて施工します。
1) 寸法が合わない場合には、カッターであらかじめカットし
てから施工してください。すき間が生じる場合はグラスウール
の端材を詰めます。
2) 床合板は、下地のある部分で継ぐか実付のものを使用し、そ
れ以外の場合は、気密テープで目地処理を行います。

1階床と外壁の取り合い部
1階床と間仕切り壁との取り合い部分
土台・大引間の断熱施工 根太間の断熱材の施工 床合板の目地処理の施工

 手順3:外壁の断熱施工

 施工方法

[外壁の施工]

外壁の寸法に適合する厚さ、幅、長さのグラスウール断熱材を
用います。この断熱材を柱と間柱間に充填します。押し込み過
ぎると断熱欠損や通気層をふさぐ原因となるので、押し込み過
ぎないように注意します。
1) 先張りシートが施工されている部分は、断熱材を土台・胴
差に突き当たるまで施工します。
2) 断熱材の施工後、室内側に防湿気密フィルムを張ります。
柱や間柱の見附面にタッカーで留めていき、その上から石こう
ボード等の面材で押さえます。
3) 防湿気密フィルムの重ね部分は、木下地のある部分で
30mm以上の重ねをとるようにします。

外壁断熱材の施工 外壁防湿気密フィルムの施工
1階床と外壁の取り合い部
2階床と外壁の取り合い部
外壁と間仕切りの取り合い部

 手順4:天井の断熱施工

 施工方法

間仕切壁の柱、間柱が後施工の場合

[天井の断熱施工]

野縁施工後、断熱する天井(最上階および下屋部分)には、グ
ラスウール断熱材を敷き込むかまたは、ブローイングを吹き込
み施工します。ブローイングの施工は専門業者が行います。
1) 断熱材の室内側には、外壁と同様に防湿気密フィルムを施
工します。天井下地の下面にタッカーで留めていき、その上か
ら石こうボード等の面材で押えます。ブローイングを使用する
場合は、このフィルムは断熱施工の前に施工しておく必要があ
ります。
2) 天井の防湿気密フィルムが取り合う部分では、天井のフィ
ルムを、木下地のある部分30mm以上の重ねをとるようにしま
す。
3) 下屋天井と下がり壁の先張りシートが取り合う部分でも、
同様に30mm以上の重ねをとるようにします。
4) 天井と間仕切壁の取り合いでは、天井の防湿気密フィルム
を先に連続して施工し、その後に間柱を取り付けます。
5) 天井の防湿気密フィルムの継ぎ目は、木下地がある部分で
30mm以上の重ね代をとり、その上から石こうボード等の面材
で押えます。

間仕切り天井部分の下地作り 天井と間仕切り部分の防湿気密フィルム施工 ブローイングの施工
外壁と断熱された天井の取り合い部分
天井の防湿気密フィルムと間仕切壁の取り合い部分

 1.土間床の断熱施工例

 【浴室部の施工】

浴室にユニットバスを使用する場合、工程上かなり早い時期に搬入されます。ユニットバスが先に設置されてしまうと、ユニットバ
スに面した外壁や天井に断熱材を充填することが難しくなってしまい、結果的に断熱欠損となる場合があります。従って、浴室周り
の断熱工事は、ユニットバスの搬入前に済ませてしまうことが大切です。

●浴室の土間床外周にあたる基礎立ち上がり部分は、基礎断熱を行います。
●基礎断熱を施工する場合、直接外気に接する部分とそれ以外の部分では、必要な断熱材の性能が異なりますので、各地域ごとの必要
な断熱材の厚さをご確認ください。
●基礎断熱を行った基礎と土台の取り合い部分は、気密パッキンを施工して、床下の気密性を確保します。
●ユニットバス床下点検用の人通口は、気密性を確保できるように断熱材で塞ぐか、浴室の隣室である脱衣室外周部分まで基礎断熱
を行い、脱衣室の床に気密点検口を設ける方法があります。
●ユニットバスが土台に乗せかけるタイプの場合、充填したグラスウールや防湿層を破損してしまうことがありますので、自立型を
推奨します。
●ユニットバスの浴室下部の床に相当する部分が断熱されている場合、壁・床との取り合い部分に適切な気流止めが設置され、床下
換気を確保することで土間床外周部の断熱施工を省略することができます。

基礎断熱を行う場合

 【土台と基礎との取り合い部分の施工】

土間と基礎の取合い部分は床下換気のため通気を確保できる基礎パッキンを施工しますが、土間床の断熱施工においては必ず気密
パッキンを使用します。断熱施工する場合は、基礎外周の立ち上がり(内側か外側、または両側)に断熱材を施工します。

 2.1階床の断熱施工例:根太+大引断熱

●土台・大引に断熱材の受け材を取り付けます。
●その後、大判の床用グラウスールボードを土台・大引の間に充填します。さらに、床用グラスウールボードを床根太の間に充填し
ます。
●断熱材の充填完了後に床合板を張ります。床合板は、下地のある部分で継ぐか、実付のものを使用し、それ以外の場合は、気密
テープで目地処理を行います。
●床合板と柱の取り合い部分に生じたすき間は、気密テープで防湿気密処理をします。

1階床と外壁の取り合い部分・1階床と仕切壁の取り合い部分

 3.外気に接する床の断熱施工例:根太乗せ掛け断熱の場合

●断熱施工する部分の周囲の胴差には、あらかじめ先張りシートを施工しておきます。
●断熱施工する部分の床根太の下に断熱材用の下地を組み、その下地の下面に断熱材受けを施工します。
●その後に、床用グラスウールボードを床根太の下に組んだ下地の間に充填します。さらに、床用グラスウールボードを床根太の間
に充填します。
●断熱材施工後に、室内側に防湿気密フィルムを根太の上面にタッカーで留めていき、その上から床合板で押えます。
●床の防湿気密フィルムと先張りシートの取り合う部分は、下地のある部分で30mm以上の重ねをとり、仕上材または床合板で押え
ます。

外気に接する床と下階壁の取り合い部分

 4.下屋の断熱施工例:先張りシートを用いた場合

●下屋の小屋裏と取り合う2階の外壁の下端に、1階天井野縁の高さにあわせて下がり壁の下地を作ります。
●その下がり壁の室内側に「先張りシート」を施工し、グラスウール断熱材を充填します。
●外壁の断熱材と防湿気密フィルムの施工後、下屋の天井野縁を設置し、天井の断熱材と防湿気密フィルムを施工します。
●下屋の小屋裏と取り合う2階の外壁、および下屋と取り合う1階の外壁は、標準仕様による断熱施工手順「外壁の断熱施工」に準じ
ます。
●下屋の天井は、標準仕様による断熱施工手順「天井の断熱施工」に準じます。

 5.天井の断熱施工例:天井断熱

●野縁の施工後、野縁の上にグラスウールをしっかりと突き付け、断熱層が連続するように施工します。吊り木周りは、すき間がで
きないようにグラスウールに切り込みを入れて吊り木を包むようにします。
●その後、野縁の下に防湿気密フィルムを施工します。防湿気密フィルムが破れ、破損が生じた場合は気密テープでふさぎます。
●天井の防湿気密フィルムを途中で継ぐ場合は、野縁等の木下地のある部分で30mm以上重ねてタッカーで留め付けます。その後、
石こうボード等の面材で押えます。
●外壁と天井の防湿気密フィルムが取り合う部分は、野縁等の木下地のある部分で30mm以上重ねてタッカーで留め付けます。その
後、石こうボード等の面材で押えます。
●間仕切壁と天井の取り合う部分は、間仕切壁の柱と間柱との間に乾燥木材の気流止めをあらかじめ取り付けておきます。天井の防
湿気密フィルムはこの位置で30mm以上折り下げておき、その上から石こうボード等の面材で気流止めとはさみ付けて押さえます。

外壁と天井の取り合い部分・天井と間仕切壁の取り合い部分

 6.屋根の断熱施工例:屋根断熱

●屋根は必要な断熱材の厚さに応じた垂木のせいとする必要があります。
●屋根断熱の場合、断熱材の屋外側に通気層が必要なので、通気層の厚さも考慮する必要があります。野地板の内側に通気層確保部
材を施工します。
●室内側から断熱材を充填します。その室内側(垂木下端)に、防湿気密フィルムを張り、石こうボード等の面材で押えます。
●屋根と外壁が取り合う部分では、屋根の防湿気密フィルムを軒桁の位置で30mm以上の重ねをとるようにします。また、母屋や棟
木の部分には、先張りシートを施工しておき、屋根の防湿気密フィルムと重ねをとり、石こうボード等の面材で押えます。

外壁と屋根の取り合い部分

 7.その他の細部処理

 【配管・配線の貫通部分】

●設備の配管や配線が、防湿気密を貫通する部分の処理には、下記のような方法があります。
(ア)気密テープを何枚か貼ってシールする。
(イ)プラスチック製の成形品を用いて、気密テープでシールする。

(ア)気密テープ使用 (イ)プラスチック成形品を利用

 【コンセントボックス・スイッチボックス】

●外周壁に設置されたコンセントやスイッチボックス部分の処理には、下記のような方法があります。
(ア)プラスチック成型品を用いて気密処理をする。その場合、コンセントボックスは一般のものでよい。ケーブルが成型品貫通す
る箇所では、コーキングがテープでシールする。
(イ)専用の気密コンセントボックスを使用する。

(ア)プラスチック成形品を利用 (イ)専用コンセントを利用 [コンセント回りの気密化]

 【開口部まわり】

●サッシや玄関ドアなどの開口部の枠のまわりは、防湿気密層と枠材にすき間が生じないように施工する必要があります。
(ア)サッシ枠の外側のツバの部分に防湿気密テープ(両面)を貼ってシールするようにします。防風材(透湿防水シート)は、こ
のテープの上から施工します。
(イ)上記のシール処理に加え、防湿気密フィルムをサッシ枠の位置まで巻き込み、枠の室内側で気密テープでシールします。

 8.外壁の断熱施工例:先張りシートの施工を大幅に省略可能な工法の例

この項では、胴差部分と土台部分の先張りシートの施工を省略できる工法の例を示します。根太工法では、床根太と外壁との取り合
い部分にすき間が生じます。床と外壁との取り合い部分にすき間が生じたままでは十分な気密性の確保が困難です。気密性の確保が
不十分では、どれだけ高性能なグラスウール断熱材を施工しても、断熱材が持っている断熱性能を十分に発揮することができませ
ん。そのため、床と壁との取り合い部分のすき間をなくし、十分な気密性を確保するために、胴差部分と土台部分に先張りシートを
施工する必要があります。
この先張りシートの施工を省略できる工法が剛床(根太レス)工法です。剛床(根太レス)工法は、土台または胴差に直接床合板を設置する工法です。従って、床と壁との取り合い部分にすき間が生じないため、胴差部分と土台部分の先張りシートを省略することができます。

●外壁の防湿気密フィルムの下端は床合板との取り合い部分で折り曲げ、床合板に30mm以上重ねるように施工します。
●床合板に重ねた外壁の防湿気密フィルムの下端は、フローリング等の面材で押さえつけます。
●外壁の防湿気密フィルムの下端を、床合板に30mm以上重なるように施工できない場合、フローリング等の面材で押えつけること
のできない場合は、気密テープで床合板に留め付けます。

[外壁断面図]
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