③ マイスターのいる工務店&推進する企業

Vol.05 マイスターを推進する企業


取材年月日:2023年6月26日

株式会社 茨城木材相互市場

[企業情報]
本社:茨城県水戸市渋井町50番地
代表者名:大谷 知行
TEL:029-221-3111
ホームページ: https://www.ibamoku.co.jp

 硝子繊維協会では、グラスウール充填断熱工法の技術向上を目指し、協会の認定指導員を派遣して実践的でわかりやすい講習会を実施、認定試験の合格者をマイスターに認定している。
 株式会社茨城木材相互市場では2022年10月、会員工務店さん向けにマイスター講習会を主催。その模様を、主催した安島和久さんにお話を伺った。

安島和久さん

▲ 常務取締役 安島和久さん

 もともと弊社は、10年以上前から高性能断熱材を在庫して地元の工務店さんに性能のい い断熱材使ってもらって、お施主さんに性能の高い住宅を供給したいという思いで取り組ん でおりました。
 その流れの中で、国土交通省が実施している施工研修に手を挙げて私と設計士2人で講師 になって、建物(モデル)も弊社の倉庫に置いて結構何回か研修をやっていました。その延長 線上で、メーカーの営業さんから硝子繊維協会でもマイスター認定制度というのを実施して いるという話を伺ったのがきっかけでした。
 高性能の断熱を入れる人は増えてきているんですけど、きちんと施工できる人ってなかな か少ないじゃないですか。最初に研修を実施した時も、それなりの施工研修はできたんです けど、やっぱりもう一回改めて、ということでやろうということになりまして、私が代表をして いる東部NSランバー(住宅資材販売会社)の取引先の工務店さんで意識高い方がいらっしゃ るので、その方たちと「住まいる研究会」という住宅に関するいろいろなことを勉強しましょう という会を立ち上げたので、その活動の第1段階として取り組んだのが今回の講習会でした。

マイスターをきっかけに、工務店の意識向上がうれしい

講習会

モックアップでの実技講習

 講習会は土曜日の午後に弊社で実施をしたのですが、すごく利便性が高く良かったと思い ます。都心に行くってなると移動も含めて丸一日つぶれてしまいます。こちらでしたら午前仕 事して午後集まってって感じでできちゃいますからね。モックアップ(実技試験用パネル)を作 成して実際に講習できたのも良かったです。
 新築を年3、4棟手掛けている参加工務店さんなどは、すでに高性能の断熱材を標準で採 用し、その後も気密測定の実施を標準にしたところがありました。施工を意識してもらってい るみたいで気密までやろうということで今動いてもらっています。マイスターがきっかけで、 それで気密まで行くという意識の高まりがうれしいですね。

今後の活用方法に関して

 うちは販売会社の側面もありますが、商品がどのルートから流れているかなどはどうでも いい話だと思っています。うちが勉強会を提案して、そこの工務店さん、大工さんの意識が少 しでも変わって、それをお施主さんにちゃんと話ができて、その上でちゃんと施工できれば最 終的にお施主さんにとってはいいことじゃないですか。いくら性能の高い断熱材が入ってい たとしても、きちんとした施工をしていなかったら、意味のない話なので。それはうちの営業 がお客さんにどういう提案ができるかによって、営業マンのレベルも上がるし、うちの提案力 をお客さんも認めてくれるっていうところが大事ですかね。
 今は、断熱関係の補助金なども多いので、今度は補助金も活用した提案ができるような内 容についても勉強してもらいたいなと思っています。せっかく知識と技術が身に付いても、そ れをうまく活用できなかったらもったいないですからね。工務店さんがちゃんと研修して意識 を持ってもらって、少しでも多く仕事が受注できる、そういう関係になってくれれば、うちか ら自ずとグラスウール以外の商品も流れていくので笑。
 うちはそんなに何回も施工研修するわけじゃないですけど、地道に年2回とか3回、本当は うちの担当者が工務店さん3~4人ぐらい呼んできて、ここで気軽にできる形が一番いいな と思っています。

マイスター講習会の内容に対するご意見やご要望

 マイスター認定者(有資格者)の数を増やすということも大事だとは思いますが、本来は工 務店さんがいい家を建て、施主さんがいいよねって言ってくれることが理想だと思っていま す。うちはマイスター制度の資格がとれますよ、という提案で実施しましたが、資格を取るの が目的ではなかったですね。ただ、より広めるためには、マイスター制度の資格を持っている ことが、有資格者にとってどれだけのメリットがあるのかをPRする必要があると思うんです よ。今は「資格持っているんだ」という意識をしている人は多くないと思います。もっと認知度 が上がっていって、そのマイスターの良さも伝わって、今ですと勉強熱心な一般の施主さんも いらっしゃって、「どういう施工をしているんですか?」という質問とかもされるようになって くるんじゃないかなという時に、そのマイスターを持っている大工さんがきちんと話を進めて いけると非常にいいような形にはなると思うんですよね。
 マイスターの資格を取ることのメリットをよりはっきりさせると、取得する人が増えてくる んじゃないですか。ただ、資格を持つということよりは、ちゃんと座学をしてきちんと施工が できる工務店さん大工さんが増えていくという事が大事ですけど。
 あとは、補助金とか、制度に関する最新情報みたいなのもカリキュラムの中に入っていても いいかもしれませんね。

(おわり)

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